万一に備えるための〜保険の相続対策
万一に備えるための〜保険の相続対策
文書作成日:2020/10/05


 会社と本人それぞれが保険料を負担していた生命保険に係る死亡保険金が支払われ、更に弔慰金が会社から支給されたときの税務上の取扱いを教えてください。




 会社に勤務していた父が亡くなり、勤務先で加入した生命保険について手続きの案内をもらいました。会社が保険料を負担する福利厚生の契約に父本人が任意で上乗せをして給与天引きで保険料を支払っていたことがわかりました。会社が保険料を負担していた部分からおりる死亡保険金は会社の規程により退職金扱い、会社からは別途、弔慰金が支払われる、と説明を受けました。保険金や弔慰金の税金の扱いについて教えてください。

  1. <契約形態>
    • 保険種類:団体定期保険
    • 契約者 :会社
    • 被保険者:父
    • 保険料負担者:会社+父
    • 死亡保険金受取人:配偶者(母)




 ご相談のケースでの死亡保険金や弔慰金の受け取りに係る課税関係は、まず死亡保険金と弔慰金とに分けて考えます。更に、死亡保険金に係る保険料を誰が負担していたか等によって、課税関係は異なります。具体的な税務上の取扱いは、詳細解説にてご確認ください。


 それぞれ次のとおりになります。

1.会社が保険料を負担していた部分に対応する死亡保険金

 従業員が加入する生命保険の保険料を雇用主が負担していた契約において、支払われる死亡保険金は退職手当金等として扱う旨が会社で定められている場合は、相続人が受け取る死亡保険金は退職手当金として扱われます。退職手当金は、みなし相続財産として相続税の対象になります。また、相続人が受け取る退職手当金は「500万円×法定相続人の数」を限度に非課税の適用を受けることができます。

 なお、同じように雇用主が保険料を負担していた生命保険で、今回のケースと異なり会社が退職金として支給する取り決めがない場合は、保険料は従業員が負担したものとみなし、下記2.と同様に生命保険として扱われます。

2.お父様が保険料を負担していた上乗せ部分の死亡保険金

 お父様本人が保険料を負担していた部分から支払われる死亡保険金は、個人が契約する生命保険と同様に保険料負担者、被保険者、死亡保険金受取人の関係をもとに税務の扱いを判断します。

 ご相談のケースでは、保険料負担者と被保険者が共にお父様であるため、支払われる死亡保険金はみなし相続財産として相続税の対象となります。また、相続人が受け取る死亡保険金は「500万円×法定相続人の数」を限度額として非課税の適用を受けることができます。上記1.の退職金の非課税枠とは別に適用します。

3.死亡保険金とは別に会社から支払われる弔慰金

 下記の金額までは相続税の対象となりませんが、超える部分は退職手当金等として相続税の対象となります。

(1) 被相続人の死亡が業務上の死亡であるとき

被相続人の死亡当時の普通給与(※)の3年分に相当する額

(2) 被相続人の死亡が業務上の死亡でないとき

被相続人の死亡当時の普通給与(※)の半年分に相当する額
(※)普通給与=俸給、給料、賃金、扶養手当、勤務地手当、特殊勤務地手当などの合計額

 上記1.〜3.に加え、お父様が所有していた財産総額によって相続税が発生するか否か、および税額も変わります。相続税に関する不明な点は、お気軽に当事務所までご相談ください。


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